おはようございます。コンフィデンス日本橋の小谷です。
最近、オンラインの地図で有名な「Google Map」で、メルカトル図法から脱却というニュースが出ました。そこで、今回は世界地図の話についてです。
学校の教科書などに使われている、一般的なメルカトル図法は、経線(東西)と緯線(南北)を直線化することで、四角形の世界地図を示しやすくする投影法です。
主に、海図・船舶の地図として使われてきました。
ところが、メルカトル図法の最大の問題点は、赤道に近いほど小さく描かれ、北極や南極に近いほど大きく描かれることです。
例えば、よく言われているのが、カナダ北東部にあるグリーンランドが、南半球オセアニアの国、オーストラリアより大きく描かれている点です。
実際の国土面積は、グリーンランドは約220万平方キロメートル、オーストラリアは約770万平方キロメートルなので、オーストラリアの方がグリーンランドの約3.5倍大きいわけです。
また、飛行機で行く時の最短ルートが、地図の直線ルートではなく大きな曲線を描くルートになるのも、この図法の弱点です。
そのため、飛行機で使う地図は出発地から目的地までの距離と方位が正確に描かれる正距方位図法が使われます。この投影法は、航空ルートの最短距離を割り出すには最適ですが、遠くなればなるほど国土が極端に大きく描かれるという弱点があります。
もっとも地球は球体ですので、平面化して表示するのは難しいです。
それでも、利用する環境・条件や正確性等を踏まえて分かりやすく描かれる地図は、様々な図法によってもたらされて役に立っています。そこに、地図の面白さがあると言えるのではないでしょうか。